Lifestyle
寒い冬の冷えを乗り切る“体温アップ”メニュー
『海老とブロッコリーのパエリア』の作り方
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一年で最も寒いと言われるこの時期。たくさん重ね着をして暖房をつけてもなかなか暖まらないと感じることが多いのではないでしょうか。冷えの要因は外気の寒さももちろんですが、実は自らの体を温める力が弱まっているのかもしれません。今回は「体の内側から整える、ライフスタイルとしての漢方」を提案している漢方スタイリストの吉田揚子さんが、“体温アップ”メニューを教えてくれます。
寒い冬は「気」をチャージして体温アップ
寒い北風が身にしみる季節になってきました。私たちの体は、外気温の影響で冷えるだけでなく、慢性的な疲労や加齢による「内臓機能の低下」などによっても、冷えやすくなってきます。体を動かすにはエネルギーが必要ですが、そのエネルギーが不足すると「自分で自分を温める力」がトーンダウンしまうのです。冷えだけでなく、体が重だるい、風邪をひきやすい、怪我が治りにくい、むくみやすいなどの不調もみられるようであれば、生命エネルギーのひとつである「気」が不足しているのかもしれません。
「気」は、「脾(消化機能)」が弱っているなどで「必要量作り出せていない」場合や、働き過ぎやストレスなどで「使い過ぎてしまっている」場合が考えられます。また、体力的&精神的な無理を重ねると生命力に大きく関係する「腎」が疲労してしまうことも、「気」不足の要因の一つです。「腎」は寒さが苦手なので、冬場は特に影響を受けやすいと言えるでしょう。胃腸機能を整えることで十分な「気」を作り出すとともに、なるべくリラックスして「気」を無駄づかいしないことが、まずは大切な第一歩。
まだしばらく寒さが続くこの時期は、「脾(胃腸の機能)」と「腎」をしっかり補うことに注目しましょう。「自ら温まる力」となる「気」をチャージして、体温をしっかりアップ&キープ。海老も鶏肉も胃腸を優しく温めてくれるとともに、「気」を補う助けとなる食材です。ブロッコリーは五臓全体のバランスを整える性質があり、とくに「腎」の機能を高める働きが強いとされる野菜。生命力アップにも役立ちます。
『海老とブロッコリーのパエリア』の作り方
材料(4人分)
・米 400cc(洗ってざるにあげておく)
★スープ
■鶏ガラスープの素 大さじ2
■水 500cc
・オリーブオイル 適宜
・にんにく 2片分(スライス)
・玉ねぎ 1玉分(スライス)
・鶏もも肉 8個(唐揚げサイズ)
・しいたけ 8枚分(スライス)
・海老 8尾
・赤パプリカ 1個分(輪切り)
・ブロッコリー 1株 (小房に分けてラップをかけ、1分レンジで加熱しておく)
・天然海塩 適宜
・レモン(トッピング用) 1個
(1)
★スープの素と水を鍋に入れ、弱火にかけて温めておく。
(2)
パエリアパンにオリーブオイルを入れ、弱火〜中火でにんにくと玉ねぎをじっくりと炒める。
パエリアパンがない場合は薄手で広めのフライパンやホットプレートでもOK。
(3)
玉ねぎに火が通ったら、鶏肉を加えて炒める。
(4)
鶏肉に軽く火が通ったら、しいたけを加えて炒める。
(5)
具材に火が通ったら、洗っておいた米を入れ、火を少し強めて手早く炒め合わせる。
(6)
米が透き通ってきたら(1)のスープを具材がひたひたになるくらいまで加えて混ぜ炒める。
スープは全て使い切らなくてもOK。様子を見て加減する。
(7)
ぐつぐつと湯気が出て来たら、輪切りにした赤パプリカ、ブロッコリー、海老を配置。
(8)
アルミホイルで軽く蓋をし、中火で加熱。スープが沸騰したら弱火にして10分炊き、火を消してさらに10分蒸らす。
(9)
炊き上がったら、ホイルをとって全体に天然海塩を振り、水分を蒸発させるために3分ほど加熱する。仕上げにカットレモンを飾って完成。
今回のキー食材
・海老:「腎」を補う性質が強く、体を温める
・鶏肉:お腹を温めて「気」を補う。体力回復に
・ブロッコリー:五臓全体、とくに「腎」のバランスを整える
鶏もも肉は合い挽き肉などにアレンジしても美味しいですよ。
「気」をチャージして体温アップ力を高め、寒い冬を乗り切りましょう!
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吉田揚子(よしだ・ようこ)
漢方スタイリスト・文筆家・中医薬膳師。
神奈川県立湘南高校、早稲田大学第一文学部卒業・史学士。
2010年に「きたかまくら日々響(hi bi ki)」を設立し、五感に響くゆたかなライフスタイルとしての漢方を提案。執筆、講師、メディア出演&出稿、商品企画&レシピ提供、新商品の企画コンサルティングなど幅広く活動。著書に『今日からはじめる漢方ごはん ビジネスパーソンのための漢方』(経法ビジネス新書)など。最新刊『季節と暮らす12カ月 漢方養生ダイアリー』が好評発売中。
▶︎きたかまくら日々響
Photo:Masayuki Furukawa
Edit:Maiko Mizusawa
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